2010.02.21 咀嚼する
噛み砕け 飲み干せ
止まるな 逆らうな
なんて自由なルールだろうね
空腹を満たす夢が果ててゆく
狡猾な子供たちは濁った瞳
そんな曲折をみないでくれ
滴り落ちる声も思考も
受け止める腕はもういない
怪物が私を喰らって
ばりばりと音を立てた
これで私は夢の中
跪け 突き刺せ
否定しろ 認めるな
なんて爛れた我侭かしら
残酷を宿して空が落ちてくる
傷跡は透明で痛みは鈍い
僅かな光をも消してくれ
嗤い指差す顔も罵倒も
思い出す街灯はもういない
怪物が私を抱きしめ
ばりばりと音を立てた
これで私は闇の底
私はとても悧巧で醜悪
私はとても貧弱で卑怯
ゆっくりと喉を上下させる
怪物が私を、
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