2010.02.24 かりそめ
影が落ちるたび
薄くのびた幸福ごと
葬りさりたいと切に思う
本当を共有するつもりはない
嘆くことで蝕んでいく心は
誰にも見ることはできないから
箱の中で出会えたら
偽善者になれる
笑顔も嘘も抱いてゆける
言い聞かせるのに慣れてしまった
残酷さを誰が笑ってくれる
眩むほどに同じ光景が
浮かんでは消える
いつか透明になれるかな
暴かれていくたび
ざわめいた耳鳴りが
うんざりだと叫んでる
吐気を増長させてゆくから
臆病さを殺してやりたかった
誰にも救われたくなかったから
夢の淵で出会えたら
救世主になれる
残響も受け入れられる
疲れ果てるのに飽きてしまった
愚かさを誰が認めてくれる
弛むほどに同じ罵倒が
浮かんでは消える
いつか透明になれるかな
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