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紅い徒花

2009.03.26 透明人間

僕の存在って何だろう。
時折、それは小さく密やかに思考をめぐらす。
大丈夫、と笑う僕が僕らしいと言う。
卑屈になって、誰かを恨んだりするのは僕らしくないと言う。
繕う僕を人は肯定するから、また小さな嘘をつくんだ。
笑い顔も慣れて、眉間の皺はすっかり消えたけど、人は認めてくれるけど、そうして君はそれが似合うと笑うけど。
大丈夫、今度は心の中でぽつり。
まだ寂しいと、悲しいと、思うから。そうして憎む気持ちだってあるから。
僕は此処にいる。僕しか知らない僕がいる。
きっとそれが僕の存在。

(君が肯定の言葉で僕を否定するから)

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