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紅い徒花

2010.05.25 日常の華

嘲る声は幼稚で
ちっとも痛まない
必死に振り翳されても
ちっとも怖くない
だってこんなのなれっこ
結局いつもの日常
あたりまえ あたりまえ

明るさを纏ってみれば
見事にペテン師
それならそれでもいいけれど
別にいいけれど

割と単純な傷跡
消せるわけもなく
舐めあうこともなく
見せ付けるはずもなく
密かに育つばかり
心の底の底の底


嘯く顔は醜悪
ちっとも甘くない
乱雑に振り払われても
ちっとも嫌じゃない
だってこんなのなれっこ
結局いつもの日常
あたりまえ あたりまえ

悲壮さを装ってみれば
簡単にだませます
あながち嘘でもないけれど
そうだ 嘘じゃない

そして残忍な優しさ
裂けるわけもなく
凭れることもなく
逃げ出せるはずもなく
密かに潰れるばかり
心の底の底の底

靴底はわたしのものだった

割と単純な傷跡
消せるわけもなく
舐めあうこともなく
見せ付けるはずもなく
密かに育つばかり
心の底の底の底

踏みにじる 踏みにじる
靴底はわたしのものだった
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2010.05.24 擬似カニバリズム

人々が支えあう理想郷
否! 否!
持ちつ持たれつ共倒れ
嗚呼! 嗚呼!
否定を繰り返す哀れな病
惨劇は日常に煙る

なんてありふれた情景
光が幼稚に零れている
死にたい死にたい
心に書き留めてみるけど
醜い意思が腐るだけ
立ち尽くせば背中は痣まみれ
求めるならば言葉は空っぽ
貴方達は軽率さを探す
そんなところにないのに
そんなところにないのに


各々が見下げあう集大成
否! 否!
騙し騙され慰みよ
嗚呼! 嗚呼!
狂気を咲かして空虚なわらい
呼吸は遅鈍に枯れる

なんて青ざめた視界
懺悔が惨めに壊れてる
死にたい死にたい
嘯くだけしか能がない
皆で同類ゴッコ
跪けば尊厳どこへやら
踏み躙れば偽善が嗤う
貴方達は優越を舐る
そんなところにないのに
そんなところにないのに

否! 否!
嗚呼! 嗚呼!

そんなところにないのに

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2010.05.14 空虚な夢

どれだけ頑張れば
どれだけの結果がでるか
それを知ってしまったら
すべての理由が褪せた

わずかな怒りに目を伏せて
濁りながら震えてる
蝕んで 蝕んで 
黒く染まったのは君の方
私はすべてを拒絶したのだから


どうして呼吸をする
どうして死んでいないの
それを苦痛に感じたら
すべてがどうでもよくなった

瞬く残像にナイフを立てた
痛みながら溶けてる
蝕んで 蝕んで
立ち上がれないのは私だった
君はすべてを飲み込んだのだから

蝕んで 蝕んで
黒く染まったのは君の方
私はすべてを拒絶したのだから

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2010.05.12 衝動

溶けてゆく秒針
不可思議な領域で
眩暈を飲み込む

変わりゆく理由
バランスを失って
雑踏を吹き抜ける

枕もとのヘッドフォン
理性がここに
脆弱な言葉を捨てて
夢想を知らず

まるで病のような楽園
背を向けた 瞳が腐る
不確かさを望めば
やがて費える歌声だけを
罪悪に捧げるの


染まらない皮膚
紅くない自傷に
身体を埋めて

変わらない憎悪
矛先はいつだって
心臓を歪める

吐露よりも証拠隠滅
嗚咽はどこに
微弱な電波を埋めて
秘密へ蓋を

まるで病のような楽園
火を放つ 望みが焦げる
理由さえも飲み込めば
やがて費える私だけを
罪悪に葬るの

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