2009.12.15 水圧
あのうねうねと気色の悪い期待が私を押しつぶしたとしても涙などどこにも落ちやしないのでしょうね。
ああ、ごめんなさい私はきっと貴方達が言うところの悪い子になります。どうぞ裏切り者とののしってください。それももうどうでもよい事ですから。はたしてあの耳障りなざあざあという水はなにを押し流してきたのでしょうか。まるでまるで、昨日の私の涙のようですね。泣き喚いて何が悪い。あなたたちだっていま泣き喚いてるじゃないですか。ほらほらなんて醜態、ねえ、あなたたちはそういったでしょう。私死んでしまおうとおもってたのだけれどそれもばからしい事ですよね。あんたたちは死ねというけれど私、もう言うこときいたりしないの。せめて、いい人たちだったといってあげましょう。
ああでも、それももうどうでもよい事ですね。
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2009.12.15 蜿蜒
この僅かばかりの自尊心が
何を埋めてくれるのだろうか
じわりと窒息を覚えた
どれほど声を殺そうとも喚こうとも
私は結局生きている
眠りについても朝日が落ちてくる
生き急げと大人たちは叫んでいる
私は利口だと誰かが嘯く
逃げなきゃ 逃げなきゃ
早くこの身が朽ちればいい
この掠れている世界が
声を奪っていくのだろうか
ゆらりと焔が揺れた
どれほど意味を無くせば褪せるの
私は結局生きている
影を追いかけても光はすぐ其処に
蹴落とせと大人たちは委ねている
私は迷子だと鏡は言った
逃げなきゃ 逃げなきゃ
早く希望が滅びればいい
それでも私は結局生きている
2009.12.12 夢幻
『詭弁が蠢いている
私はガラス窓からそれを眺めている
静かに珈琲を啜りながら
随分平和になったと微笑む』
お前は最低だと誰かが罵れば
私の朝は始まるの
後ろ指は毛繕いのよう
可愛げのない子だと
食い込む手足は少し悲しい
『希望が点滅している
私はガラス窓からそれを眺めている
僅かにケーキを頬張りながら
随分臆病になったと俯く』
誰もが迷惑してると痣が増えれば
私の夢は覚めるの
空腹は贈り物のよう
可愛げのない子だと
いつまでも来ぬ迎えが悲しい
2009.12.11 堕落の現
采配は僕の中
棺おけの中で眠る意識
さあさあ誰から跪く?
殺し合いなんてしなくていい
笑顔で嘯こう
解体は僕の夢
雲の上でかすむ視界
さあさあ誰から欺く?
裏切りには制裁をあげよう
首切り台へおいで
媒体は嘘の海
バランスを崩した体裁
さあさあ誰から括る?
回答には満点をあげよう
君等も地に落ちた
2009.12.10 サイコ
退廃的な僕は思う
総てなくなればいいのにな
呼吸を止めるのはなんて簡単
鮮やかに散ってみようかな
案外箱の中は快適
楽をするたびに憐憫の瞳が
まるでナイフのように光る
はやく見捨ててよ
感傷的な君は言う
「なんて可哀そうなひとなの」
聴覚を削ぎたくなるような瞬間
無残に砕けてみようかな
空虚な偽善がおちる
嘘を飲み込めば最後の言葉が
まるで眠るように消えた
はやく切り裂いてよ
2009.12.06 空虚な夜
煌めくイルミネーションよりも
癒そうとする言葉の渦よりも
紛れる夜は優しい
またさよならを重ねる
何故か孤独が好きで
ヒステリーは闇に埋もれた
どうしてまだ涙がでるの
もう誰も指をさしたりしないのに
愛を囁く空々しさなんて
語ろうとする道徳の意味なんて
溢れる傷口のようで
またさよならを重ねる
何故か空白が好きで
リビドーは部屋に置き去り
どうしてまだ涙がでるの
もう誰も触れたりしないのに
積み上げた痛みを抱いて
ただ、ただ、眠りに堕ちる
どうしてまだ涙がでるの
もう誰も指をさしたりしないのに
もう誰も触れたりしないのに