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紅い徒花

2010.09.12 しあわせの棺

君が言うところの強がりは
あの人たちいわく負け惜しみで
そんなものに頼って縋って
僕は無気力を装っている

眼球が腐り落ちる前に
光を見てみたいとは思うけれど
空になった僕じゃ届かない
白昼夢の死体はいつだって自分自身

総てを無に戻せないのならば
僕だけが無に還りたい
過去の証拠をつれて呼吸を止める
それだけが唯一の奇跡
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2010.08.04 君がいなくなれば

君が死んでしまえばいいと
そう、僕は思っています
意味もわからず震えるので
まだ、僕は生きています

醜い人よ 瞳を翳らせて
世界に怯えてばかり
愛しい人よ 言葉を恨んでは
呼気を隠しているね

君か僕が崩壊したころ
すべてが平和になる

なんて素敵な想いでしょう
眼球の奥深くやきついた
君の苦痛を僕はわすれません
苦しくて 苦しくて
僕はわすれられないのです


君がいなくなればいいと
そう、僕は願っています
傷の理由もしらないまま
まだ、僕は憶えています

儚い人よ 孤独も信じられず
只管に追いかけてばかり
悲しい人よ 鏡に映しては
悪魔を見ているね

君を僕が殺戮したなら
すべてが鮮明になる

まるで夢想の世界のすみ
青春が焦げ付いたのですね
君の恋愛を僕は知っています
優しくて 優しくて
僕はわすれたくなるのです

(君が映らなければ、君が笑わなければ、君が泣かなければ)

僕は解放されるのです



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2010.05.25 日常の華

嘲る声は幼稚で
ちっとも痛まない
必死に振り翳されても
ちっとも怖くない
だってこんなのなれっこ
結局いつもの日常
あたりまえ あたりまえ

明るさを纏ってみれば
見事にペテン師
それならそれでもいいけれど
別にいいけれど

割と単純な傷跡
消せるわけもなく
舐めあうこともなく
見せ付けるはずもなく
密かに育つばかり
心の底の底の底


嘯く顔は醜悪
ちっとも甘くない
乱雑に振り払われても
ちっとも嫌じゃない
だってこんなのなれっこ
結局いつもの日常
あたりまえ あたりまえ

悲壮さを装ってみれば
簡単にだませます
あながち嘘でもないけれど
そうだ 嘘じゃない

そして残忍な優しさ
裂けるわけもなく
凭れることもなく
逃げ出せるはずもなく
密かに潰れるばかり
心の底の底の底

靴底はわたしのものだった

割と単純な傷跡
消せるわけもなく
舐めあうこともなく
見せ付けるはずもなく
密かに育つばかり
心の底の底の底

踏みにじる 踏みにじる
靴底はわたしのものだった

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2010.05.24 擬似カニバリズム

人々が支えあう理想郷
否! 否!
持ちつ持たれつ共倒れ
嗚呼! 嗚呼!
否定を繰り返す哀れな病
惨劇は日常に煙る

なんてありふれた情景
光が幼稚に零れている
死にたい死にたい
心に書き留めてみるけど
醜い意思が腐るだけ
立ち尽くせば背中は痣まみれ
求めるならば言葉は空っぽ
貴方達は軽率さを探す
そんなところにないのに
そんなところにないのに


各々が見下げあう集大成
否! 否!
騙し騙され慰みよ
嗚呼! 嗚呼!
狂気を咲かして空虚なわらい
呼吸は遅鈍に枯れる

なんて青ざめた視界
懺悔が惨めに壊れてる
死にたい死にたい
嘯くだけしか能がない
皆で同類ゴッコ
跪けば尊厳どこへやら
踏み躙れば偽善が嗤う
貴方達は優越を舐る
そんなところにないのに
そんなところにないのに

否! 否!
嗚呼! 嗚呼!

そんなところにないのに

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2010.05.14 空虚な夢

どれだけ頑張れば
どれだけの結果がでるか
それを知ってしまったら
すべての理由が褪せた

わずかな怒りに目を伏せて
濁りながら震えてる
蝕んで 蝕んで 
黒く染まったのは君の方
私はすべてを拒絶したのだから


どうして呼吸をする
どうして死んでいないの
それを苦痛に感じたら
すべてがどうでもよくなった

瞬く残像にナイフを立てた
痛みながら溶けてる
蝕んで 蝕んで
立ち上がれないのは私だった
君はすべてを飲み込んだのだから

蝕んで 蝕んで
黒く染まったのは君の方
私はすべてを拒絶したのだから

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